業務を改善しようとするとき、多くのチームが最初にツールを探します。しかし、ツールを入れる前に業務の流れ自体を整理しないと、新しいツールの上に古い混乱が乗るだけです。まず必要なのは、業務を「部品」として並べてみることです。付箋とホワイトボードがあれば、今日から始められます。
「工程」ではなく「部品」として考える ¶
業務フローを「工程」として描くと、矢印でつながった箱の図になりがちです。きれいに見えますが、実際の作業の細かさが消えてしまいます。代わりに「部品」として考えると、「誰が」「何を」「どのツールを使って」「どのくらいの頻度で」という4つの要素に分解できます。この4要素を付箋1枚に1つずつ書いて並べると、重複や断絶が目に見えてきます。
付箋を並べる3つのルール ¶
付箋ワークには3つのルールがあります。1つ目は「1枚に1つの作業だけ書く」。複数の作業をまとめると、後で動かせなくなります。2つ目は「動詞で書く」。「受注管理」ではなく「受注メールをExcelに転記する」のように書きます。3つ目は「色で担当者を分ける」。部署や担当者ごとに付箋の色を変えると、誰がどこで関わっているかが一目でわかります。
重複と断絶を見つける ¶
付箋を並べ終えたら、2つのことを探します。1つは「同じ情報を複数の人が別々に入力している場所」。これが重複です。もう1つは「情報がどこかで止まっている場所」。前の工程の結果が次の工程に届いていない断絶です。この2点を見つけるだけで、改善の優先順位が自然に決まります。
最初の1時間でできること ¶
チームで集まり、1つの業務(例:受注から請求書発行まで)を選んで付箋に書き出します。最初の30分で付箋を並べ、残り30分で重複と断絶を探します。完璧に仕上げようとしなくて大丈夫です。「これ、誰がやってるんだっけ?」という会話が生まれた時点で、整理は始まっています。
業務フローの整理は、大きなプロジェクトである必要はありません。付箋100枚と1時間のミーティングから始めてみてください。詰まっている部品が見えてきたら、次のステップを一緒に考えましょう。